予定日を一週間過ぎても、一向に生まれる気配はなく、誘発分娩をすることになった。
誘発分娩について調べてみると、陣痛促進剤を打ったり、子宮口を広げる装置を入れたりするらしく、なかなか辛いらしい…。
先生には生むのに2,3日はかかるだろうと言われ、さらにコロナで夫は立ち会いNGに。一人で苦しい時間を耐えなければいけない。入院するまでの数日間は、不安と恐怖で泣いてばかりいた。
そして当日。「終わらない出産はない！」を胸に、病院へ向かった。
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14時 診察
子宮口は3cmほどしか開いていないらしく、バルーンという装置を入れた。あれ、痛くない。でも何かが入っているという違和感…。
15時 入院の部屋へ
本格的な誘発は明日からやるとのことで、今日はもうやることはなく、暇になる。院内をウロウロしたり、夫とメールをしたり、動画を見たりして過ごす。夕方ごろから、少しお腹が痛くなってきた。
18時 夕飯
食べている途中、お腹が痛くて箸を止めることが何度かあった。もしや陣痛…？
20時 痛みが強くなってきたので助産師さんに伝えると「寝れそうですか？」と聞かれ、「寝れないかも」と言うと入眠剤をくれた。
22時 入眠剤を飲んだが、痛くて全然眠れない。痛みはどんどん増し、ハーハーという声が出る。
23時半 耐えられなくなってきたのでナースコールで助産師さんを呼ぶも、「これの５倍は痛くなるよ」と言われ、絶望を感じる。
0時 陣痛室に移動
え、もう生まれるの？今日は生まれないんじゃなかったの？と頭がついていかなかったが、なんとか歩いて下の階にある陣痛室へ移動した。陣痛室では「私ってこんなに大きい声が出るんだ」と驚くほど叫んだ。
2時 分娩室に移動
子宮口はいつの間にか全開になっていたらしい。２人の助産師さんがてきぱきと準備を進め、「もうすぐかもね」と言われる。先生は向かっている途中のようだが「間に合わないかもね〜」という声が聞こえる。そ、そんなにもうすぐ生まれるの？
そうこうするうちに準備が整い、自然と力が入るときに入れていいと言われたので、陣痛の波に合わせて力を入れてみた。でもいきみ方がわからなくて、３回目くらいでやっといきみ方がわかって、それからはお産が進んだ気がする。いつの間にか先生が来ていて、はじめからいたかのように助産師さんたちの輪に入っていた。
生まれる直前に、夫にLINEのビデオチャットをつなぐ。（コロナで立ち会いNGだったのでオンライン立ち会いに。）夫に声をかけてもらい、落ち着きを取り戻す。それから何度かいきんだところで「もういきまなくていいよ」「もう出たよ、前見て！」と言われ、足元を見ると赤ちゃんが泣いていた。いつの間に？！全然気づかなかった…。
3時 赤ちゃんと対面。
「はじめまして」と声をかけた。思ったよりも小さい。あったかい。元気に泣いている。
カンガルーケアで2時間ほど赤ちゃんを胸の上に乗せ、その間ずっと夫と電話でおしゃべりをした。終わる頃には明け方になっていたが、出産でハイになっていたので全然眠くなかった。（夫は眠かったと思うけれど…。笑）
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いまでも、この日の出来事は一つひとつ鮮明に覚えている。
これからも、きっとずっと忘れられないだろうなと思う。
いつか子どもが大きくなったとき、「こんなふうに生まれてきたんだよ」と話す日がくるのかな。
