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島根の「宮内舎」へ

· 取材メモ

とあるプロジェクトを進めており、その取材を兼ねて島根へ行ってきました。

訪れたのは、雲南市で玄米麺をつくっている「宮内舎」の小倉健太郎さん・綾子さん夫妻。

健くんは私の夫の学生時代からの友人で、2013年から雲南市で地域に関わる仕事をしている。その後、綾ちゃんもそこに加わり、綾ちゃんが小麦アレルギーだったことから玄米麺をつくることに。

私は綾ちゃんに会って初めて小麦アレルギーというものを知ったのだけれど、小麦はパンや麺類などたくさんのものに含まれているので食べられないものが多く、大変だそう…。

最初はそんな個人的なことから始まった玄米麺づくりだが、試作を重ねて製品化し、スーパーやラーメン屋さんなどへ卸売をおこない、後押しされるように会社も設立。

今回のインタビューで「宮内舎」の歩みを一から聞いてみたところ、自然な流れで進んできたからこそ今まで一度も振り返ったことがなかったのだとか。いい機会になったみたいでよかった。

この旅は夫と、プロジェクトのウェブや写真を担当してくれる友人と3人で向かった。みんな健くんと綾ちゃんとも仲良しなので、5人で遊びにきたという感じ。滞在した2泊3日のうち2回、インタビューの時間を設けたが、車で移動しているときとか夜ごはんを食べているときとか、3日間いっしょにいたなかで散りばめられた二人の思いをたくさん拾うことができた。

仕事で行く取材では、バッと行って、2時間くらい話を聞いて、ときには北海道でも日帰りでバッと帰り、そして急いで記事をつくる…という感じなので、初対面でも相手のことをわかったつもりで書かなければならない。それが仕事なので仕方ないのだけれど、いつもモヤモヤしていた。

今回はもともとよく知っていて関係性を築けている相手と3日間ゆったり過ごしながら、ぽつりぽつりと出てくる言葉に耳を傾けることができて、とても贅沢な取材ができたなぁと思う。こういう機会を、少しずつ増やしていきたい。